牛乳は、いちばん身近な「教材」です
データで見る日本の食生活と、酪農が支える「食の循環」
NPO法人 うしミル
牛乳から「食」と「農」を学ぼう
NPO法人うしミルは、酪農や牛乳を通じて、子どもたちや消費者の皆様に「食」や「農業」の大切さを学ぶきっかけを提供しています。
多くの人にとって、牛乳との出会いは「学校給食」ではないでしょうか。毎日飲んでいた、あの身近な牛乳。
では、その牛乳や乳製品が、今、日本人の食生活全体の中でどれほどの位置を占めているか、ご存知ですか?
「食」を学ぶ第一歩として、まずは最新の公式データから、私たちの食卓の「今」を見てみましょう。
データで発見!日本人が一番消費している食品は?
「重量(kg)」で比較すると、「牛乳・乳製品」が「野菜」や「穀類」を上回り、最も多く供給されていることが分かります。
出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)「国民1人・1年当たり供給純食料」
第1位は「牛乳・乳製品」でした
最も身近な食品カテゴリーへ
かつて主食であった「穀類」(82.9kg)や、健康の基本である「野菜」(84.7kg)を上回り、牛乳・乳製品は重量ベースで日本人が最も多く消費する食品カテゴリーとなりました。
出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)
50年で見る食生活の劇的変化
この順位は、いつから始まったのでしょうか。
過去50年間の供給量の推移を振り返ると、
日本の食卓が大きく変わってきた歴史が見えてきます。
供給量の歴史的「逆転」
「穀類」「野菜」が減少する一方、「牛乳・乳製品」は増加・高止まりし、2010年代に順位が逆転しました。
出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)まで
食生活の変化 2つの転換点
1970年代
穀類・野菜が年間110kg超。牛乳・乳製品(55.4kg)はまだ米(82.2kg)よりも少なかった時代。
1980年代
食の洋風化が進み、牛乳・乳製品(77.0kg)が、初めて米(69.9kg)の供給量を上回る。(※穀類全体はまだ上)
2010年代
野菜の減少が続き、ついに牛乳・乳製品(93.9kg)が野菜(93.7kg)を逆転。供給量1位カテゴリーとなる。
出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)まで
なぜ「牛乳・乳製品」は1位であり続けるのか?
「飲用乳」はピークを越えて減少傾向にあります。
それでもグループ全体が1位である理由は、その「内訳」にあります。
供給量90.1kgの内訳 (2023年度)
- 乳製品 (51.5 kg / 57%)
- 飲用乳 (38.6 kg / 43%)
供給量を支えているのは「飲用乳」だけでなく、むしろヨーグルトやチーズ、バターなど加工された「乳製品」の割合が半数以上を占めています。
出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)
50年間の内訳推移
| 品目 (kg) | 1973年度 | 1993年度 | 2023年度 | 50年間の変化 |
|---|---|---|---|---|
| 乳製品 (ヨーグルト等) | 21.5 | 43.7 | 51.5 | +240% (約2.4倍) |
| 飲用乳 (牛乳) | 33.9 | 45.4 | 38.6 | +114% (約1.1倍) |
| (参考) 米 | 82.2 | 65.2 | 50.3 | -39% (約0.6倍) |
「飲用乳」は1990年代をピークに減少しましたが、「乳製品(ヨーグルトやチーズ等)」は一貫して増加を続け、ついに2023年度には「米」単体の供給量(50.3kg)をも上回りました。
出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)まで
牛乳だけじゃない。牛が支える「食の循環」
酪農は、私たちに牛乳や乳製品を提供してくれるだけではありません。地域の「食」全体を支える、大切な役割を担っています。それが「資源循環」です。
牛から生まれる「たい肥」の役割
牛(酪農)は、そのふん尿から「たい肥(堆肥)」という高品質な有機質肥料を生み出します。 このたい肥は、地域の畑や田んぼにとって貴重な「栄養」となります。
たい肥を使って土づくりをすることで、化学肥料だけに頼らず、ふかふかで豊かな土壌を保つことができます。その豊かな土壌が、私たちが食べる野菜や米(時には牛が食べる飼料米)を育むのです。
「酪農(牛) → たい肥 → 地域の畑(野菜・米) → 人間や牛の食料」
このように、酪農は地域の「食の資源循環」の重要なハブ(拠点)として、持続可能な農業に貢献しています。
結論: いちばん身近な「教材」として
データが示す通り、牛乳・乳製品は
私たちの食生活に最も深く根付いています。
NPO法人うしミルは、この身近な牛乳を「教材」として、
食や農業、そして牛が支える「たい肥」を通じた
地域の資源循環について学ぶきっかけを提供します。
コップ一杯の牛乳から、
日本の食の未来を一緒に考えてみませんか。
※出典:農林水産省「食料需給表」令和5年度(確報)「国民1人・1年当たり供給純食料」
※本資料での比較は「重量(kg)」に基づくものであり、「金額(円)」や「カロリー(kcal)」ベースの比較とは順位が異なります。
